アイ・ラブ・おデブ【完結】
…地下?
なぜそこにみんながいるの?

小夜の心臓がドクドクと大きな音をたてて動き、息をするのが苦しくなってきた

エレベーターはさらに静かな場所へと小夜を連れてきた

深夜の病院に一人だと考えると、遠くから聞こえる僅かな音さえも目に見えぬ者の仕業に思えてくる

ここで後ろから肩を叩かれようなものなら、きっと大きな叫び声をあげ、腰を抜かすに違いない

そんな妄想をしていると廊下の突き当たりの部屋から髪の長い女性が俯き、ハンカチを当てて鼻を啜りながら出てきた

…ひっ!出た…
見てはいけないもの…
って違う…お母さん…

「小夜…着いたのね
中に入って…お祖母ちゃんに会って…」

…ここに…ババ様が…
そんな…嘘…
遅かった…の?
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