アイ・ラブ・おデブ【完結】
「さあやちゃん…本当にいいのかい?
琴乃は…ばあさんはさあやちゃんにあげたんじゃよ…」

「うん
おばあちゃんからちゃんと受け取ったよ
でも…またおじいちゃんの所に帰りたがっているよ!この櫛が…」

小夜の言葉に祖父の目からポロリと雫が落ちた

「ありがとう!ありがとう…
琴乃が戻って来たようじゃ!
もうわしゃ…他のべっぴんさんには見向きもせんぞ!」

小さな櫛で薄くなった頭を撫で付けた

「お父さん…それじゃ…頭を掻いてるみたいよ…
櫛が驚いてるわ…」

泣き笑いの顔で遥の母が呟いた
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