永遠を繋いで
「矢田、俺も協力してやる」
机に突っ伏して寝ようと思った所にいきなり言われたものだから、何のことを言っているのか分からない。訳が分からないと怪訝な顔をしているだろう俺に対し、言った本人である友人は満面の笑顔を浮かべていた。
「お前さ、黒瀬先輩狙ってんじゃん?だから協力してやるって話」
「何で知ってんの。ストーカー?」
「ドライな態度でストーカーとかやめて、傷付くじゃん!つーか見てれば分かるし。お前の数少ない友達だし。理解者だし。あと先輩達と喋ってんの朝見たし、それで確信!みたいな」
やたらと高いテンションで話す友人、もとい佐野に眠気も飛んでしまったので大人しく耳を傾けることにする。続きを促せば、彼女が出来た、と大袈裟に左手を掲げて見せた。そこには確かに赤い糸が巻きついているが、ただの自慢なら聞きたくもないと再び机に突っ伏した。
「おめでとう。自慢ならどっか行け」
「違うって!だからさ、今日から俺昼は彼女と食うから。お前は黒瀬先輩の所行けよ」
「え、」
「傷心してる今ならチャンスだろ!蓮先輩にメール入れといたし」
そう言ってまるで台風のように過ぎ去っていった佐野の後ろ姿をぼうっと見送った。三時間目の開始をしらせるチャイムと共に、だるそうに歩く担任が入れ替わりで教室に入ってきた。
ふと、机の上に置かれた携帯が主張するように点滅していることに気付く。蓮先輩から一言、屋上か教室、と文字が並ぶ画面を切り替え素早く了解と返信を打ち返した。
どちらにしろ三年生のフロアを通らなければならないので、教室を覗いていけばいいかと、未だだるそうに授業を進める担任の声を聞きながら考えていると、ポケットの中で携帯が震えた。差出人はやはり同じ人で、テスト前だというのにこの人は暇だなと心の中で毒づいたが、メールを開いたあと全力で謝罪することになる。勿論心の中で、だ。
外見てみ、ときた通り窓からグラウンドに目をやると、体育の授業なのだろう、三年生がぞろぞろと歩いているのが見えた。その中に、ちょこちょこと走る真咲先輩の姿を見つける。
些か大袈裟だが、窓際の席で良かったと今日ほど思った日はない。しばらく眺めていると、振り向いた真咲先輩が手を振ってくれた。それに小さく手を振り返すと、満足気に笑って駆けていく。
胸のあたりが擽られたような、不思議な感覚がする。
あぁ、俺やっぱり、あの人大好きだ。
机に突っ伏して寝ようと思った所にいきなり言われたものだから、何のことを言っているのか分からない。訳が分からないと怪訝な顔をしているだろう俺に対し、言った本人である友人は満面の笑顔を浮かべていた。
「お前さ、黒瀬先輩狙ってんじゃん?だから協力してやるって話」
「何で知ってんの。ストーカー?」
「ドライな態度でストーカーとかやめて、傷付くじゃん!つーか見てれば分かるし。お前の数少ない友達だし。理解者だし。あと先輩達と喋ってんの朝見たし、それで確信!みたいな」
やたらと高いテンションで話す友人、もとい佐野に眠気も飛んでしまったので大人しく耳を傾けることにする。続きを促せば、彼女が出来た、と大袈裟に左手を掲げて見せた。そこには確かに赤い糸が巻きついているが、ただの自慢なら聞きたくもないと再び机に突っ伏した。
「おめでとう。自慢ならどっか行け」
「違うって!だからさ、今日から俺昼は彼女と食うから。お前は黒瀬先輩の所行けよ」
「え、」
「傷心してる今ならチャンスだろ!蓮先輩にメール入れといたし」
そう言ってまるで台風のように過ぎ去っていった佐野の後ろ姿をぼうっと見送った。三時間目の開始をしらせるチャイムと共に、だるそうに歩く担任が入れ替わりで教室に入ってきた。
ふと、机の上に置かれた携帯が主張するように点滅していることに気付く。蓮先輩から一言、屋上か教室、と文字が並ぶ画面を切り替え素早く了解と返信を打ち返した。
どちらにしろ三年生のフロアを通らなければならないので、教室を覗いていけばいいかと、未だだるそうに授業を進める担任の声を聞きながら考えていると、ポケットの中で携帯が震えた。差出人はやはり同じ人で、テスト前だというのにこの人は暇だなと心の中で毒づいたが、メールを開いたあと全力で謝罪することになる。勿論心の中で、だ。
外見てみ、ときた通り窓からグラウンドに目をやると、体育の授業なのだろう、三年生がぞろぞろと歩いているのが見えた。その中に、ちょこちょこと走る真咲先輩の姿を見つける。
些か大袈裟だが、窓際の席で良かったと今日ほど思った日はない。しばらく眺めていると、振り向いた真咲先輩が手を振ってくれた。それに小さく手を振り返すと、満足気に笑って駆けていく。
胸のあたりが擽られたような、不思議な感覚がする。
あぁ、俺やっぱり、あの人大好きだ。