シンデレラとバカ王子
「だって、こいつ!何をどうやっても私を連れて行く気だよ!」

「その通りだ」

「行ってやろうじゃない!アフターの金も巻き上げて、姉ちゃんに結婚式上げてあげるから」

「灰音!」

王子さまの腕からもがいて下りて相手を睨みつけた。

「ますます気に入った。行くぞ」


「フルーツ盛りとケーキセットを用意しな」

王子さまの前を歩いて店を出た。

「姉ちゃん、大丈夫だよ」

泣きそうな奏姉ちゃんに笑顔を見せた。

それに元は自分が招いたことだ。人助けしただけなのにな。

真っ黒な車に乗せられて、男が泊まっているホテルに連れてこられた。

左の中指には姉ちゃんがくれた指輪をはめた。

「甘いものが好きなのか?」

「好き」

「そうか。他には」

「金」

「金?」

「金があったら色々出来る、言っとくけど私の時間は高いからね」

「お前が満足するくらいは持っているつもりだ」

「そうですか。それからお前って言うな」
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