シンデレラとバカ王子
ほぼ初対面の男にお前呼ばわりされなくてはならないのか。

「では、ハイネと呼ぶことにしよう」

所謂、ロイヤルスイートホームに通された。

想像以上に豪華な部屋に息を飲んだ。


「すごい」

王子という身分になると、こういう部屋が宛がわれるんだ。

「ハイネの好きなものは既に準備してある」

招かれた部屋のテーブルにフルーツやケーキが所狭しと並んでいる。

どれも可愛らしく美味しそうなケーキ達に、目眩がしそうになった。

「好きに食べればいい」

ケーキを目の前に警戒心が緩む。

王子が座った所とは少し離れた所に座って、側にあったチョコケーキを引き寄せて、一口食べた。

「おいしい」

チョコは甘すぎず、カカオの香りが口いっぱいに広がる。

「こんな美味しいの初めてかも」


「それは良かった。何か飲み物はいるか?」
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