シンデレラとバカ王子
「じゃあ王子と同じやつ」

王子さまは赤ワインを呑んでいる。ケーキにワインは実際よく合う。

「オレのことは天夜(たかや)と呼んでくれ」

「たかや?」

「セカンドネイムみたいなものだ。母が日本人でね、漢字の名をつけてくれた。字の如くの人になって欲しいと願いを込めてあるそうだ」

王子ことたかやは紙に綺麗な字で漢字を書いた。

「天の夜」

「オレは第二王子だ。兄上は国の太陽となり人々を明るい未来に導くだろう。だが光有る所には影がある。オレは、夜陰の明かりとなって影を照らし兄上を支える」

「空の夜は月も星もある。でも真っ暗な時はあなたは何をするの?」

「綺麗事じゃ国は治めることは出来ない」

分かってるじゃん。そういう考えは嫌いじゃない。

でもこういうタイプは、そうは言っても綺麗に事を収めるって奴だ。


まあ、こいつの国がどうなろうと、知ったこっちゃない。

というか、国名を聞いてもピンと来ない。
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