2番目でいいから【完結】
モテル先輩たち

意識した時

葛城 冬哉(とうや)先輩を、知ったのは高校に入学してすぐだった。

冬哉先輩は、友人の本城 奏人(かなと)先輩と共に、モテていた。
学校で、2人の名前を聞かない日は、なかった。

奏人先輩は、特に、私たち後輩に人気があった。

恰好良かったし、優しいから、人気があるのは、当然だな思った。

ある日、こんな話を聞いた。
「奏人先輩を好きになっても、無駄だよね。」
「そうそう。奏人先輩には、加奈先輩がいるもんね。」

そうか。
奏人先輩には、加奈先輩という人がいることを知った。

そして、モテル人のカノジョって、大変じゃないのかな?と思った。

ふと、冬哉先輩には、カノジョいるのかな?と思った。

いるとしたら冬哉先輩のカノジョって、どんな人なんだろう?

奏人先輩よりもモテル冬哉先輩の事を、心配じゃないのかな?

そんな事を思った。

それが、冬哉先輩を意識した1番最初だったと思う。
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