2番目でいいから【完結】

友人の指摘

幸も、さすがに、となりで固まっていた。
私も、動き出せなかった。

でも、いつまでも、見ているわけにもいかず、その場を、何とか立ち去った。

心臓が、バクバクいっていた。
人のキスシーンなんて、初めて見た。
しかも、知ってる人だった。

幸が「先輩たちケンカしてたみたいだね。」と言った。
「そうだね」と返すと「智恵子先輩を宥める為のキスだよね。あれ。」と幸は言った。

そうだ。幸の言う通り、智恵子先輩を宥める為に、冬哉先輩は、智恵子先輩にキスしたんだ。

どんな事があったかわからないけど、私なら、あんな風に冬哉先輩を困らせたりしないのに。
冬哉先輩を困らせた挙句に、キスして貰うなんて、智恵子先輩はズルイ。

そんな事を、考えていると幸に、思ってもいなかった指摘をされた。
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