大好きなアナタと、気になるアイツ【番外編更新中】
診察台の上で荒い呼吸を繰り返す由香里を見下ろしながら、木崎は吹きだす。
「…趣味って。志水さん、俺はどっちだっていいからさ、とにかく診察したいから口開けて。」
まだ笑込み上げてきたのか木崎は肩を小刻みに震わせながらも由香里の歯を診察しようとして彼女に指示をする。
木崎の声に冷静さを取り戻した由香里はきっと待合室まで響いてしまった自分の声に恥ずかしいやら情けないやら…居たたまれなくなってしまった。
一刻も早く終わってこの場を立ち去りたい由香里はもう木崎のことなんか考えない事に決めた。
早速『あーん』と口を開けてみせる。
歯医者と患者、今度はお互い真剣に診察を始めた
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
「では、来週またこの時間でお待ちしていますね。」
こうして由香里の希望は空しく散った。
先ほどの診察でやはり奥歯に虫歯ができていたのだ。
――――ついでに親知らずも抜きましょうと言われた。
虫歯は仕方がない、なんで詰め物の下に出来たのかは分からないけれど治療しないと悪化したらもっと痛いから。
でもなんで痛くもない親知らずまで…。
いっそこのまま通うのをやめてしまおうか。
ものすごい後ろ向きな考えが由香里の脳裏を過ったのだった
「…趣味って。志水さん、俺はどっちだっていいからさ、とにかく診察したいから口開けて。」
まだ笑込み上げてきたのか木崎は肩を小刻みに震わせながらも由香里の歯を診察しようとして彼女に指示をする。
木崎の声に冷静さを取り戻した由香里はきっと待合室まで響いてしまった自分の声に恥ずかしいやら情けないやら…居たたまれなくなってしまった。
一刻も早く終わってこの場を立ち去りたい由香里はもう木崎のことなんか考えない事に決めた。
早速『あーん』と口を開けてみせる。
歯医者と患者、今度はお互い真剣に診察を始めた
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
「では、来週またこの時間でお待ちしていますね。」
こうして由香里の希望は空しく散った。
先ほどの診察でやはり奥歯に虫歯ができていたのだ。
――――ついでに親知らずも抜きましょうと言われた。
虫歯は仕方がない、なんで詰め物の下に出来たのかは分からないけれど治療しないと悪化したらもっと痛いから。
でもなんで痛くもない親知らずまで…。
いっそこのまま通うのをやめてしまおうか。
ものすごい後ろ向きな考えが由香里の脳裏を過ったのだった