シーソーが揺れてる
「あっそうそう」
何かを思い出したように良太は声のトーンを上げた。
「昨日コンビニでお茶買ったら「けいおん!」のフィギアが付いてきたんだけど」
「えっ?!」
春香の光角が思わず上がった。
「欲しいですか?」
「うん欲しい!」
「じゃあ公園で会った時に」
「でもほんとに貰っちゃっていいの?」
春香は念を押すように聞いた。
「あーいいですよ。僕あのアニメはあまり詳しくないから持っててもあれなんで」
「そっかー。ありがとう!」
春香はにっこりと微笑んで受話器の向こうの良太にお礼を言った。
「こちらこそ。元気そうな声が聞けてよかったです」
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