きみといっしょに
その横のわたしは変な汗を流しながらその建物を凝視する。
お化け屋敷は今、残暑を吹き飛ばそう!ということで怖さ倍増フェアをしているらしい。
そんなフェアしなくていいよ…と思っているのはわたしだけなのだろうか。
だってわたし…お化け屋敷の存在は知っててももちろん入ったことなんてなくて。
時々テレビでやってる怖い話とかホラー映画とかは大の苦手。
究極のビビりなの。
「た、高野くん…?ここに入るの…?」
「遊園地といったらこれだしねぇ。
折角なら入らないとでしょ?」
遊園地といったらお化け屋敷…?
初耳だよ…。
「あ!そこのかわいいカップル!
いま並んでないから今のうちに入った方がいいですよ!」
「ひっ」
八重歯を覗かせた口から、血を流している…いわゆる吸血鬼というやつが
わたしたちに笑顔で言ってきた。
笑顔と…容姿がマッチしてないから…!!
「はい、入った入った」
「っえ、ちょっ…」