スキミー・ストイック【短編】
相変わらず偉そうな会長はさておき、どうにも最近雑務の量が多すぎる。
わたしの仕事をこなすペースは落ちるどころか寧ろ上がっているはずなのに、帰る時間は日に日に遅くなるばかり。
会長もわたしも電車通学だからいつも一緒に帰って、最近は暗いからという理由で家まで送ってもらっている。
大変申し訳ない気持ちでいっぱいだから、そろそろ遅くなる前に仕事を切り上げて会長が送らなくて済むようにしたい。
そんなわたしの思惑なんて知るはずもない会長は今日も最終下校時刻の20時まで帰る気はなさそうだ。
きょ、今日こそ言うぞ…!
「…そうだ、書記」
「っ、はい?」
「期限間近の会計報告の書類が溜まってるから今日中に全部目通せ」
「今日!?ってか期限近いならもっと早く言ってくださいよ!」
思わず声を荒げると、煩わしそうに会長が眉根を寄せた。