この手、あの手。


「お邪魔しました」

「また来てね」

「……はい」

苦笑いして見せた。


「……1つ聞いて良いかしら」

「はい?」

「武志とは別れちゃったの?」

「……はい」

「そう……」


私、変な人って思われたかな?

別れたのに家に来るなんて、おこがましいって思われたかな?


「武志の事、嫌いにならないでね」

「え……、あ、はい……」


嫌いにはなれないよ、きっと。


「武志もまだ、実乃梨ちゃんの事好きだと思うから」


本当に……?

私、絶対嫌われたと思ってた……。

もし本当だとしたら、私が突き落としたと思ってないって思っても良いかな……?



武志のお母さんのお陰で心が救われた気がした。



< 235 / 316 >

この作品をシェア

pagetop