気ままに生きる

尊敬しているがんこジジイ、石間さん

 石間さん(石間秀機…ギタリスト、グループ・サウンズ時代にビーバーズでデビュー、解散後にフラワー・トラベリン・バンドに参加、日本のバンドでいち早く海外に進出し成功をおさめた、その後後藤次利、萩原健一、沢田研二らと活動し、2008年にフラワー・トラベリン・バンドを再結成する)とはグループ・サウンズ時代に“池袋ドラム”というライブハウスで初めて出会った。ビーバーズというバンド名で、ヤードバーズなんかをやっているイカしたバンドだったよ。その時に少し話したこともある。その後、石間さんはフラワー・トラベリン・バンドで活躍してたよね。

 それから数十年経ってアムリタで大口プロジェクトをやっていた時に、石間さんが来ていて2~3回セッションしたことがある。ギターのチューニングが個性的で変わっていたりして、すごく良かった。石間さんはシタールも持ってきて弾いていたよ。

 その流れで大輪さん(大輪茂男…音楽プロデューサー、沢田研二、ZOO、虎舞竜などを担当した敏腕プロデューサー)という人がレコードを作ってくれるという話になったらしくて「ピタゴラス・パーティー」というバンドができた。メンバーは俺の他は石間さん、しのやん(篠原信彦)、ドラムは何人か入れ替わりで担当した。ジョニーがやったこともあったよ。

 そういえば今まで参加したバンドの中で、この「ピタゴラス・パーティー」は一番嫌いなバンド名だったな。下北沢のスタジオで曲作りなんかをしたね。その時に石間さんはシタールをエレキ・ギター化した“シターラ”という楽器を持ってきたんだ。石間さんは、この“シターラ”以外は弾かないと言っていた。がんこジジイだなと思った。俺もジジイだけどさ。ま、石間さんは俺より1歳上なだけなんだけどね。ギターも弾いてって頼んだら、「やだよ」って言われた。
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