恋愛ビギナー
「・・・チッ」
またか。
俺たちが付き合っているということが学校中で広まった今でも、綾那への告白はやまない。
確かに、少なくはなってるけど。
そんな状態でも、当の本人はなんの危機感もなくて。
あれだけ告白されてるのに、モテてるという自覚もゼロ。
ほんと、こっちの身にもなってくれ。
「見に行ったほうがいいんじゃない?」
「・・・うん、行ってくる」
告白するならたぶん中庭だろう、と予想を立て、そちらへ向かう。
・・・いた。
にしても、あいつ誰?
首もとのバッジに目をやると緑色、3年生か。