COLORS~Clear~
そんなことを考えながら、その日は残業で、霧島クンと顔を合わせることなく終わって。

次の日。
今日は霧島クンもお稽古の日らしく、


「食事しないで帰ったよ」


定時で家に帰ると、沙奈と母が食事をしていた。


「…そう」


私は少し、気が抜けたような、ホッとしたような…。

結局、まだハッキリと決めることが出来ずにいたから…。

もし、いま霧島クンと顔を合わせていたら。
やっぱり私は彼の様子を窺ってしまってもいただろう。


「早く着替えてらっしゃい。透子も一緒に食べましょう」
「えっ?あ、うん…」


もし、簡単に性格を変えられる方法があるとするなら。
私は迷わず、その方法を試すだろう。


「着替えてくるわ」


すぐに同じかもと勘ぐってしまう。
この厄介な性格を…。


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