COLORS~Clear~
「僕が大人になってくのを。霧島の家元として。成長していくのを…」
「涼佑、クン…?」


隙を。
作ろうとしてるのか…。

表情は、いつもと変わらない。
素の、霧島クンだけど。

けっこう。
際どい言葉をぶつけてくる。

そのせいか、さすがに、私もすぐに返す言葉がみつからなくて…。


―とくん…


二人の視線が重なって、みつめ合ったままの沈黙…。

私は、戸惑いを隠しつつも。
目をそらせなくて…。



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