COLORS~Clear~
罪悪感に苛まれていたにも関わらず。

愛しさは、止まらなくて…。

でも。

私には、郁サンがいる。
郁サンへの気持ちも。

本当……。


「私は。サイテー、ね……」


霧島クンの寝顔をみつめながら。


「…ごめんね。ほんとに、ごめんなさ……───」


私は何度も、呟いた。


こんなに苦しい想いを抱いたのは初めてのこと。

しかも。

10歳も、年下の相手…。

私の中に。
こんな感情が眠っているなんて、思いもしなかった。

私はいつでも、


『枠の外に出てはいけない』


そう、過ごしてきたから…。


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