COLORS~Clear~
「技術はいくらでも磨けて、巧くお茶を点てることは誰でも出来るって。けど、大切なのは。技術じゃない…って。心が一番大切なんだっておっしゃってたの。だから美味しいお茶を点てられるって。霧島クンも、そう聞かされてると思うけど」


私が彼の父親を引き合いに出したのは、この為で。


「…俺のお茶にも。それがあったと感じた…ってことですか…?」


また。
彼の表情が変わる。


「えぇ」
「──────」


それは。


“──────“


なんとも言えない表情だった。


「ありがとう、ございます」


その表情に。


「いいえ。こちらこそありがとう」


自然と顔が、ほころんだ。

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