甘い誓いのくちづけを
それからグラスを片手に色々な話をして、結局は2時間以上も飲んでいた。


居酒屋を出た時にはすっかり体がフワフワしていて、さゆりに心配されてしまったけど…


アルコールに弱いあたしは、この程度の酔いは頻繁に経験しているから特に気にならなかった。


それを考えると、理人さんと一緒だった時は一体どれくらい飲んでいたのだろう…。


記憶を失くしてしまうなんて、きっと余程飲んだに違いない。


今度理人さんに会った時に訊いてみよう、なんて考えてしまっている時点で、彼に会える事を楽しみにしているのかもしれない。


「瑠花、本当に一人で帰れる?」


「平気、平気〜!」


心配そうなさゆりに笑顔で答えると、彼女が呆れたように小さなため息をついた。


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