甘い誓いのくちづけを
「会いたいな」


不意にそんな言葉が聞こえて来て、自分(アタシ)の心の声が漏れてしまったのかと一瞬慌てたけど…


「瑠花ちゃんの声を聞いたら、今すぐに会いたくなったよ」


それは困ったような声で零した、理人さんの言葉(モノ)だった。


「へ……?」


本日何度目かわからないマヌケな声を漏らしたのと、ずっと落ち着く事の無かった心臓が一層高く跳ね上がったのは、ほとんど同時の事…。


感じたときめきを素直に表すように、胸がドキドキと高鳴り始める。


「瑠花ちゃん?」


「……っ!」


煩い、煩い、煩い!


やけに騒ぐ心臓を、心の中で必死に叱責する。


だけど…


興奮したように暴れ出したそこは、簡単に静まりそうに無かった。


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