甘い誓いのくちづけを
少しだけ長めの前髪の隙間から覗く、ダークグレーの瞳。


二重のその双眸(ソウボウ)は、柔らかい雰囲気を醸し出しているにも拘わらず、どこか力強さを秘めているように思えた。


スッと通った鼻筋も、薄く綺麗な唇も…


彼の顔のパーツ一つ一つまでその秀麗さを強調させるようで、正に“眉目秀麗”って言葉がピッタリだと思う。


キラキラと輝いているようにも見えるその姿は、思わず高貴なダイヤモンドを想像させたくらい。


「……大丈夫?」


「え……?」


「フリーズしてたみたいだけど」


見惚(ミト)れていた事を見透かすように微笑んだ彼が、あたしの顔をじっと見つめている。


「……っ!は、はいっ……!」


あたしはハッとして、慌ててコクコクと頷いた。


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