甘い誓いのくちづけを
「いつかきっと、瑠花に似合う最高のリングを見付け出してあげる」


鼓膜を揺らしたのは、理人さんとの未来を予感させる言葉。


こんなにも幸せでいいのかわからなくて、そこから生まれた僅かな不安に戸惑ってしまう。


だけど…


それ以上に胸の中を占めるのは、砂糖よりも蜜な甘さを孕んだ喜び。


幸せに浸る心は、もう理人さんの事しか考えられない。


そんなあたしの左手の薬指に、彼の指先がそっと触れた。


「だから……」


左の耳元で囁いた理人さんが、そのまま頬にキスを落とす。


「今は瑠花の瞳に映るそのリングを記憶に刻んで、俺が本物を見付け出すまで待ってて」


その瞬間を待っていたように、あたしの瞳に映る太陽が綺麗なリングの形になった。


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