甘い誓いのくちづけを
上品なシャンプーの香りが、あたしをフワリと包む。


力強い腕に抱き締められた体は、理人さんとの隙間を無くすようにピタリとくっ付いていた。


もっと、近くにいたい。


二人を隔てる布すらももどかしく感じてしまう程、心と体が理人さんを求めている。


彼はそんなあたしの気持ちを見透かすように笑って、唇をそっと重ねて来た。


「……瑠花は、やっぱり俺を煽るのが上手いね」


理人さんの瞳には、情欲の炎が宿っている。


静かに、だけどその中に隠された激しさに、体がゾクリと疼いて…


どちらからともなく、また触れるだけのキスをした。


それから唇を食(ハ)むようなキスを何度か交わした後、僅かな唇の隙間から熱を帯びた舌が侵入して来た。


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