甘い誓いのくちづけを
「俺は瑠花の事で頭がいっぱいなのに、瑠花は違うみたいだね」


不満の色を帯びた声音に、何か良くない予感が頭の中を過ぎる。


それは的中しているようで、理人さんがニッコリと笑った。


「それとも、他の事を考える余裕がなくなるくらい激しくして欲しい、って事かな?」


「なっ……!?」


意地悪な笑みを浮かべた理人さんが、あたしの体を軽々と抱えて立ち上がった。


「違いますっ……!そんなつもりじゃっ……!」


慌てて否定するあたしを余所に、彼は夜景が広がるガラスの前に行った。


ガラスを背にして降ろされたあたしは、嬉々とした表情の理人さんを前に嫌な予感しか抱けない。


そんなあたしのバスローブの紐が、彼の手によってハラリと解かれた。


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