甘い誓いのくちづけを
腑に落ちないのは、理人さんがそれらを頑なに隠していた理由。


あの日の雰囲気から、“黙っていた”のでは無く“隠していた”と感じてしまって…


必然的に、良くない想像ばかりが駆け巡る。


その結果として、理人さんは最初からあたしとはすぐに別れるつもりだったんじゃないかと、そんな風にまで考えるようになっていた。


それに…


理人さんと間宮さんの間には、ただならぬ空気を感じた。


そんな二人の関係も気になって、想像はもちろん変な方向へと走ってしまう。


“お嬢様”と呼ばれていた綺麗な間宮さんと、御曹司で秀麗な理人さん。


とてつもなく安直な思考は、どう見てもお似合いな二人を婚約者という関係にしてしまっているのだ…。


< 386 / 600 >

この作品をシェア

pagetop