甘い誓いのくちづけを
「瑠花」
突然呼び捨てにされた事に、少しだけ戸惑う。
だけど…
文博といた時にも、理人さんに呼び捨てにされていた事を思い出した。
同時に、その時には無かった心地好さを感じている自分に気付いて、胸の奥がトクンと音を立てた。
「それは、ずるい訳じゃないよ」
あたしの傷を癒すように微笑む理人さんは、相変わらず優しい声音で言葉を紡ぐ。
だからなのか、彼の言葉は心にスッと入って来る。
「本気で好きになった相手を手に入れたいと思うのは、ごく当たり前の事で……。その為に真実を知るのが恐くなるのも、どんな手を使ってでも手に入れたくなる事も、別にずるいって訳じゃない。でも……」
そこまで話した理人さんが、悲しげに瞳を伏せて眉を寄せた。
突然呼び捨てにされた事に、少しだけ戸惑う。
だけど…
文博といた時にも、理人さんに呼び捨てにされていた事を思い出した。
同時に、その時には無かった心地好さを感じている自分に気付いて、胸の奥がトクンと音を立てた。
「それは、ずるい訳じゃないよ」
あたしの傷を癒すように微笑む理人さんは、相変わらず優しい声音で言葉を紡ぐ。
だからなのか、彼の言葉は心にスッと入って来る。
「本気で好きになった相手を手に入れたいと思うのは、ごく当たり前の事で……。その為に真実を知るのが恐くなるのも、どんな手を使ってでも手に入れたくなる事も、別にずるいって訳じゃない。でも……」
そこまで話した理人さんが、悲しげに瞳を伏せて眉を寄せた。