金持ち女VS貧乏男
やっと注文し終わった彼が席につき私達は本題へ。


『まずさぁ、うちら今日から名前で呼び合わない?』

ん?一瞬、彼がたじろいだように見えたのは気のせいだろうか。

『だ、だな。お、俺は全然構わないぜ…!…』


そうは見えないし、聞こえない。。


『じゃぁ、今から始めるね。新吾はちゃんとできそう?』


『………あ、当たり前だろ。な、な、――』


こんなんで親ば騙せるのかなぁ…


『私は、〝な〟じゃなくて、直美。わかった?
なーおーみ!』

今にも現実逃避しそうな表情だ。ダメだよ!
あっちの世界に行ったら。

『知ってるよ!な、な、なお、な、…み…だろ?』

だろじゃないし!何で名前くらい言えないのよ!

その時、彼が注文したオーダーが運ばれてきた…
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