金持ち女VS貧乏男
彼が一通り〝嘘〟の経歴をでっち上げたあと、彼の動きがせわしない。


台所にある尾重箱に目がいってる。

彼のハラがお茶で満たされるわけがない。。
それに気が付いた母が

『お料理にしましょうか』と一言。


その言葉を待ってましたと言わんばかりに彼の顔から笑顔がこぼれた。


『たいした物は無いですけど、たくさん食べていって下さいね』


彼は目の前に出された尾重箱をみて、すでにイッてる目つきだ。

『いえいえ。何も無いなんて!スゲェ立派っす!』

そう言うと私に小声で、〝もう食っていい?〟
と聞いてきたので、〝どうぞ〟と言った瞬間…



もうお分かりだろう…
私と両親は箸を置いた…
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