金持ち女VS貧乏男
『新吾、私…レイプされた…。』

それだけ言うと彼女は泣き出してしまった…。

俺は、かける言葉が無いまま彼女が泣きやむのを待った。

『手紙よんだよ…。私…裁判…行かない…』


『だってお前…』

一瞬、動揺したが、俺は、どっかで彼女の答えを覚悟していたのかも知れない。

そして彼女は、顔を紅潮させ一気に喋り始めた。

『私を………私を守ってくれなかったくせに!
なんで守ってもくれない人を何で私が逆に守らなきゃならないの!』


彼女が怒鳴り、面会は中止させられてしまった。

そして2度と面会に来なかった…。


そして最後の裁判の日。
『主文。被告人、江口新吾を懲役3年に処する』

こうして俺は30歳から3年間、刑務所生活を余儀なくされた…。
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