ネクロフィリア【加筆執筆中】

「……ああ」



私の、好きな人。


彼の首元へと手を動かすと、まだ微かに感じる脈がまだ彼が生きてるって事を証明していた。


「……よかった」


そう独白する。


最期を、見たかった。


だけど、それは“私の手で”だ。


今までの私は演技だった。

いや、語弊があるな。
演技だったのは今日だけ。


死にたかったのは事実。


ここ一週間の私も本物だ。


私は彼に秘密にしてた事があった。
これは誰にも言えない秘密。


そして、そんな自分を“終わらせたかった”。



だから、死にたかったんだ。


それはいつだっただろうか。

< 130 / 144 >

この作品をシェア

pagetop