ネクロフィリア【加筆執筆中】
「なんもねえな」

俺が辺りを見回して、ぽつりとそう漏らすと

「でも、落ち着かない?」

藤井さんが俺の顔を覗きこみながら言った。


落ち着く、ねえ…。


俺が一番落ち着くのは死体の画像を見ている時だけど。


「あ、電車来た」

「え」

ガタンゴトンと、車体を揺らしながらホームに滑り込んでくる。
俺と藤井さんは扉の前に立つと、開くのを待った。

その時。

藤井さんが俺の手をきゅっと握る。


彼女の顔を見ると、はにかむだけで何も言わない。
扉が開くと、手を繋いだまま俺達は乗り込んだ。


その電車は昔ながらのボックスシートで、俺と藤井さんは向かい合わせに座った。


俺は深く座ると、藤井さんをちらっと見る。
藤井さんも俺を見ていて、目が合うとふふっと笑った。



「なんか、すっごい知らない世界に来たような感覚にならない?」

窓の外を眺めて、藤井さんは俺にそう問いかける。
俺も外を見ると頷いた。

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