【完結】ヒミツの極秘結婚【社長×秘書】
一瞬、なにを言っているのか分からなかった。
耳を疑った。
「もうこの際、マスコミにも結婚したことを報告しようと思っているんだ。どうせいずれは、バレることだしね」
「いや、しかし……。そんなことをして、大丈夫なんですか??」
「何。結婚相手は一般人だと言うし、問題ない。美優紀が結婚相手だと言うつもりはない」
と、秋一さんはわたしに言った。
「えっ、いや。でも……」
「心配しなくても大丈夫だよ。美優紀が妻だと公言するつもりはないから」
ーーー社長がまさか、こんなことを言うなんて、想像してなかった。
極秘結婚だと思っていたことが、もう少しで極秘ではなくなるってコトなの……??
そういうことでいいの……??
もしそうなのだとしたら……。なんだったのかしら、今までの結婚生活は。
「……ですが、よろしいのですか??」
「いいんだよ。俺がそうしたいんだ。……美優紀が俺の自慢の妻だと言うことを、みんなにも教えたいんだ」
秋一さんはそう言うと、わたしの手をギュッと握りしめた。
「あと、美優紀が俺のモノだってことを証明するために公表したい」
「えっ!?」
秋一さんったら……‼
「美優紀が美人でスタイル良くて、キレイで。仕事が出来て、俺の自慢の妻だから、みんなに見せ付けたい」
「……もう、秋一さんったら」
だけどそう言われると、嬉しい気もする。だからわたしも自慢したい。
秋一さんがわたしの、自慢の旦那様だということを。
「美優紀、愛してる。これからも俺のそばに居てくれ」
秋一さんはわたしに、甘くて優しいキスを落としてくれた。
わたしも目を閉じて、それを受け入れた。
秋一さん、わたしも愛してる。