【完結】ヒミツの極秘結婚【社長×秘書】
この子のために

side美優紀



安定期にを迎えてしばらくした頃、つわりも治まり、楽になった。
けれどお腹が少しずつだけど、大きくなり始めて、身体が少しずつ重くなり始めた。

お腹が大きくなっていく度に、なぜだか分からないけど、秋一さんがとても喜んでくれている。
自分たちの子供がお腹にいると分かってから、秋一さんはわたしのことをとても大切にしてくれている。

毎回動こうとするとムリをするなと、言われて秋一さんがやってくれたり。
普段料理を全くしないのに、わたしのためにと料理までやるようになってしまった。

体調が悪いと分かると、横になっていろとか、座っていろ、とか。とにかく過保護になってしまい、少々困惑していたけれど。
その優しさに、いつも感謝をしていた。

「秋一さん、わたし買い物に行ってきます」

「なに言ってる??買い物なら俺が行く。転んだりしたらどうするんだ??」

「秋一さんったら、心配し過ぎですよ。わたしなら大丈夫ですから」

「ダメだ。美優紀は家にいろ。お前に何かあったら、どうするんだ」

「秋一さん……」

秋一さんったら、ほんとに過保護だわ。買い物にも行かせてくれないなんて……。

「……お前に何かあったら、お前とお腹の子にもし何かあったら俺はどうすればいい??」

「秋一さんら心配してくれてありがとうございます。 では二人で一緒に買い物に行きませんか??」

「……なるほど。その手があったか」
< 244 / 290 >

この作品をシェア

pagetop