王子様とお姫様
先生の目を見計らって携帯を開く。
メールはやっぱり舞からだった。
『どしたの、美織』
短い文面だけど、嬉しい。
ちょっとだけ気持ちが軽くなる。
『私って乗り遅れてたんだなって思ってちょっと不安になっちゃって~』
すぐに返信する。
すると、5秒ほどで返事が来る。
相変わらず早いなぁ…。
『なにが? なんか悩んでるの?』
悩んでる…うん、相当。
『うん…ちょっとね』
~♪
『じれったいなぁ、早く言ってよ!(笑)』
こんな強引なとこに救われる。
私からはちょっと話しづらい、恥ずかしい内容だったから。
『舞は…やったことある?』
~♪
『何、いきなり!!(笑) あるけど…』
やっぱりあるんだぁ…。
急に私のテンションは下がる。
返信してる途中にチャイムが鳴ったからもう直接話すことにした。