その女、最強総長【完】



「一つの体なのに、まるで沢山の人が居るみたい。」

「…凛は一人しか居ないよ。」



仁はそう言って、私のお腹に耳を当てた。



「凛の、小さな体には確かにもう一人、居る。」


「そう‥だね。」



そう、私はお母さん。


この世界でたった一人のセイのお母さん。



「頑張らなきゃ。」


「……強くなったね、凛。」



仁がクシャッと頭を撫でた。


私にとってそれは、最高の誉め言葉で。


つい、頬が緩む。



「あ、セイって誰……?」


思い出した様に仁は言った。


コイツ、私の日記帳勝手に見たな。



「さぁ、誰でしょう?」



たまには、私が意地悪をしてみた。



 
< 431 / 470 >

この作品をシェア

pagetop