どうして好きなんだろう

「でもっ、あれのラストシーンって日本人じゃできないよね~。だってさ、」

「理央っ!」

叫び声ともとれるくらいの声で名前を呼ばれると同時にぐいっと肩をつかまれる。

「え…よし、と?」

そこにはいつもの甘い声の義人は存在していなくて、怒ったような、焦ったような、困惑した目を揺らす姿。

「なんでっ、…何やってんの?」

「何って…別に、直と映画の話…」

「…いつから、名前で呼んでたっけ?…おまえっ、理央はオレのだよ、手出すなよ。」

私の口から直の名前が出たことで、攻撃の矛先は隣でむっとしたような表情の彼に移る。

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