どうして好きなんだろう
日常生活を普通に送ることも難しくなるくらい人を好きになったことなんてなかった。
大好きな映画を見ても、流行の音楽を聴いても、何をしていても、その人を想って泣くことなんてなかった。
そんな想いはきっと、卒業して直に会わなくなったからといって消えてなくなるものじゃない。
伝えて、直からどんなリアクションが来ようとも、何かしらの答えをもらわないとすんなり先には進めないもんなんだろう。
ほっとけばこのまま不完全燃焼で燻り続けるであろう私を思ってくれる真尋に、心から感謝する。
「…うん。ありがとう。」
ほんとにわかったのか?と訝しげに私を見ている真尋をとてつもなく愛おしく思って、華奢な首元にぎゅっと抱きつく。