どうして好きなんだろう
「ぎゃっ!…何するのよ、もう。」
「あっちに行っても…私のこと心配してよ?」
「…冗談言わないでよ。」
ありがとう、真尋。憎々しげに言いながらも、真尋の声が少し震えているのがわかる。
学校までもう少しのところで抱き合って、感極まっている私たちでも、今日という日はなんでも許されるみたいで。
誰に声をかけられることも、それほど注目もされなくって、そのまま肩を抱き合って校舎へと向かう。
そう。今日という日は何でも許されちゃうはずだから。私の気持ちを直に伝えることも許容範囲なはず。
伝えるだけ、伝えてみよう。私が直にかけてもらって嬉しかった言葉たちのお礼を言おう。
初めて出会ったあの日から、直が教えてくれた数々の気持ちのお礼を。