どうして好きなんだろう
矢継ぎ早に質問されて顔を真っ赤にしている彼女は、「前とかわらないよ。」と照れながら口にして「ちょっとお手洗い。」と輪から外れる。
ゆりちゃんがいなくなってからもその話題はしばらく続いて…知りたくもない情報ばかりに、なぜか私の気持ちも重くなる。
「直くん、義人と張り合うの嫌だったんだろうね~。なんか、一歩引いてたもんね。」
「じゃ、高校入ってからだよね、付き合ったの。どっちから?」
「2年なってからじゃない?ゆりが言ったらしいよ。」
「ゆりも義人の気持ち気付いてたんじゃない?周りの私らだって気付くくらいなんだから。」
義人の名前も散々登場してから、思い出したように一人が私に目を向け、皆気まずそうに目を合わせる。
「あ…知ってるんで、大丈夫です。」
そういって手を振る私に、明らかにほっとしているみんなの顔。
気遣うように話題を変えられて、やっぱり居づらくて私もお手洗いに行こうとそっと輪から外れる。