温かい春の訪れ【完】

みんなでわいわい話ながら盛り上がる。文化祭の思い出や、カップルの話や、先生の愚痴で盛り上がる。

「俺、トイレ行こう」
一人の男子が急にシートから立ち上がった。

「あ、俺も行く~お前も行く?」
そう言ってかっちゃんではないもう一人の男子に声をかける。

「おう、行く~」

「じゃあ私も行こうかなー」

「私も行く~」
女子も私以外立ち上がって靴を履く。

「えっ、みんな行くの!?」
私は、驚いて立ち上がる。

「うん、かっちゃんと喋っといて~」

「え、えっーと…」
私が行けばかっちゃんは一人になってしまう。でも急に二人きりは恥ずかしい。

私は、迷いつつ行こうとする。

「待って」
かっちゃんに右手を掴まれた。

「行くな」
かっちゃんは下を向きながら握る手に力をいれる。

「かっちゃん…?」
私は、履こうとした靴から足を出して彼の前に座る。

「好き…」

「え?」

「だから、さとみが好き!」
かっちゃんは顔を赤くしながら私に告白してくる。

「ほんと…?」
私は、驚きながら彼に聞き返す。

「ほんとだよ。何で嘘つくんだよ!!みんなに二人きりにしてもらった…」
顔を真っ赤にするかっちゃんが可愛くてたまらなくて笑ってしまった。

「な、何?!」

「ううん。かっちゃん、顔真っ赤なんだもん」

「は、まじで!?」
びっくりしながら両手で顔を隠すかっちゃん。

「私もかっちゃんが好きだよ」


____始まりの春

これからの思い出にはキミと、



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