あんたなんてほんと大っ嫌い! …嘘。大好き。【完】



「あ~あ、無駄な体力。」


勇輝が扉を開けて教室に 入って来る


頭をかいて、ダラダラと 歩きドスッと私達の横の 椅子に座った


「えっ!?勇輝くん。爽くんは?」


「ん。」


勇輝はクイッと壁の外の 廊下を指差した



「キャー!!爽くん大丈夫!?」


奈美速っ


「しっかりして!爽くん。どこが痛い!?ちょっと待っててね!」


奈美はバンッと教室の扉を開けて私達の横の自分の鞄からポーチを持って出て行った。


あのポーチが応急処置の 道具一式揃ってんのも知ってる…


これも毎日だし。


「あ~ぁあ」


勇輝が間の抜けた声を出す


「どしたの?」


「疲れた…なんかやる気出ねぇ。午後サボろっかなー」


「えー、ダメだよ!?ちゃんと授業出ようよ。」


勇輝はハーッと溜め息。


ほんとに疲れてそう…


「無理。百合が俺のやる気出させてよ?」

えー!?

私が?


う゛ー

何したらいいわけ~?

自分からキスは…///
勇輝にしてもらう方が まだマシか…

勇輝は奈美の席に座った
目の前だ…

「ほら?」

勇輝は手を広げる。

でも、ここでー!?
奈美らがいつ入って来るか…

・・・・・・・・・・・


「勇輝の…す…好きなようにしていいよ…?」

私は勇輝の腕の中にすっぽり入った。やー恥ずかしー////
「いいんだ?」

「…うん」


そんな確認いらないよー// 二度も言わさないでよねー


勇輝はニコッ


「じゃ遠慮なく?」


んっ!!

勇輝が首筋に喰いついてくる。


ゾクッ

やだ、ゾクッてする。


…勇輝の舌は私の首筋を 周り、やっと

私の唇にたどり着いた。

ハッ…ンッ…

勇輝の唇が私の唇に重なった。











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