やっぱり、好きだ。
「隠しておきたかったんだ??」
そんなサヤ子の手を避けながら、ケタケタ笑う安田。
「そうじゃなくて、わざわざ人様に話すような事じゃないでしょうが!!」
「俺は嬉しかったから言いたいもん。言いふらしたいもん。あと、振られた腹いせ」
笑う安田の横で、サヤ子が真っ赤になった顔を両手で覆っていた。
つまり・・・。
「・・・サヤ子から安田にキスしたの??」
「そう?」
俺の質問に安田が意地悪く笑って答える。そして俯くサヤ子。
「サヤ子、どういうつもり?? 俺が保健室の噂を消そうとしてる時に何やってんの??」
ヤバイ。イライラが止まらない。頭に血が上っていくのが分かる。
「・・・すみません。軽率でした」
サヤ子は下を向いたままこっちを見ようとしない。
「振っておいてなんでキスする流れになるんだよ」
どんどん低くなっていく俺の声。その声が怖かったのか、サヤ子の肩がビクっと動いたのが分かった。
「・・・やっと」
怯えたサヤ子が遠慮がちにぽつりと零す。
「やっと??」
それでも俺は優しく話せない。
「やっと、青山先生の気持ち分かった気がするんです」
サヤ子が顔を上げ、俺を見た。
俺の気持ちが分かったって、何それ。