やっぱり、好きだ。
 
 「青山先生、朝倉先生の事振ったんですね」

  放送室に入り適当な椅子に腰を掛けたところで、早速安田が口を開いた。

 「えっ!?? てゆーかそれ、私聞いちゃっていい話なの??」

 俺は別に差支えないのに、サヤ子は俺に申し訳なさそうな顔を見せると、安田にの腕を揺すった。

 「つーか、お前は??」

 サヤ子のザワつきをスルーして、安田との会話を続行。

 「振られましたよ。でも、サヤ子先生がキスしてくれました」

 口を真横にニッと伸ばし、意地悪な顔で笑って見せる安田。

 「ちょっ!! 安田!!」

 一瞬で顔を真っ赤にして、サヤ子が立ち上がった。

 「それはお前からしたんじゃん」

 サヤ子の焦りも綺麗にスルーして、午前中のサヤ子と安田のキスを思い出して、沸々と怒りが再燃。キレ気味で安田に聞き返す。

 「あの後ですって。告って、振られて、キスしてもらった」

 安田が意味不明な発言を続ける。

  「安田!! 何でそんな事言うの!!」

 サヤ子が慌てふためきながら、安田の口を押さえようとした。
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