やっぱり、好きだ。
 
 「・・・だったら、余計桜井先生は連れてけない。みんなでそうやって笑うんだろ?? どうせ」

 「そこを安田が庇って男を上げればいいんだよ」

 あー。バカ(青山)が参戦してきたよ。

 壮絶に厄介。もー、サヤ子センセ、助けてよ。

 「ゴメンね。その話はしないよ。みんな安田の事大好きだから、つい絡みたくなっちゃうんだよね。・・・私、桜井先生とも一緒に飲みたくて・・・安田がいてくれないと難しいし・・・」

 本当に、サヤ子センセはズルイ。

 そんな風に言われたら、断れない。

 そんな風に言われたら、頭撫でたくなるじゃん。

 「・・・桜井先生に聞いてみるね。ダメだったらゴメンね」

 惚れた弱み。振られたって弱いままだ。

 「アリガトネ、安田」

 俺はそれでも、サヤ子先生のこの柔らかい笑顔が大好きで、いつも見たいと思うんだ。
< 325 / 353 >

この作品をシェア

pagetop