Oursecret

｢家に帰ったんだよ。きっと。｣


未玖は半ば諦めがちに言う。いくら探してもいないのだからもう学校にはいないだろう。そう思い、未玖は口にしたが私は否定した。


｢違う。帰るはずがない。だって舞花とはこれから遊ぶ約束してたもん。｣


｢俺も、毎日一緒に帰ってるから先に帰るなんてありえない。｣



私に続いて密暉までも２人が帰るはずがないと言い張る。そこにいた誰もが驚いた。そう舞花は決して約束を破らない。そしてどうしてもダメなときは連絡が入ることになっている。優希も帰るはずがない。帰るとすれば優希からも連絡が入る。


｢おかしい…舞花は…帰って…ない…。じゃあどこに？｣



未玖は戸惑いはじめる。そして不安が募る。私達の頭の中は混乱していた。整理しようと沈黙は続いていく。





｢舞花…どこいったの？｣
｢優希…どこいったんだよ…｣


心配そうな２つの声が音楽室に響いた。