家元の花嫁【加筆修正中】


私、余計なことしちゃったのかなぁ?


隼斗さんに近づいて、顔色を伺ってみた。


隼斗さんは苦笑いをしながら、“いいよ”と言ってくれた。


「あっ、そうそう。新年の挨拶と初釜にゆのちゃんが同席してくれるそうよ?」


「はぁ?ゆの、嫌だったら断っていいんだぞ?ムリすんな?」


「嫌だなんて…。バイトもお休みですし、私に出来ることなら何でも…喜んで!」


「けど、それって……」


「そういえば、お夕食が出来たんだったわね?冷めないうちに頂かないと……」


今、隼斗さんが言いかけたところに…話し始めたから、何ていったのか良く聞こえなかった。


何て言ったんだろう……。


「隼斗、その話はまた後にしましょう。ねぇ?」


「…………あぁ。」


「ゆのちゃん、冷めないうちに?行きましょ?」


「はいっ。」


何だか気になるけど、まぁ、いいか。


日頃のお礼も兼ねて、一所懸命頑張らないと!!



私はそれから毎日……。


立ち振る舞いや作法を習った。

< 161 / 337 >

この作品をシェア

pagetop