小さな幸せ
「じゃあ、遅くなるから、また今度。

次はこっちからメ-ルしますね。」


土方さんは私が頷くのを待っている。


でも、あたし土方さん

二歩進んで

ポスン

額を、土方さんの胸にくっつけて


「まだ、サヨナラはイヤなんです。」


ぎゅうっと目をつぶって呟いた。



やっと会えたのにそんなすぐ

「じゃあね」なんて言わないで。


暫く戸惑ったような様子でいた土方さんが

ふふっ

と笑って


「その辺ドライブしましょうか?」


そう言って、あたしの頭を撫でた。





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