小さな幸せ
「どうして?見に来てくれたのっ?」

嬉しそうに話しかけてきた。


「今日仕事早く片付いたし、定時は5時だから。」


と言うと、

さらにキラキラした笑顔になって。


「びっくりしちゃいました。でも嬉しい。」


笑顔がかわいいんだけど、やっぱ胸が気になって…


「あのさ、その格好、

 君は慣れてるんだろうけど目のやり場に困るよ。」


「え…あ、お見苦しいものをお見せして…ごめんなさい。」


「いや、見苦しくは無いけど…」


「着替えてきます。待ってて下さいね?」


ずっと見ていたいんだけどねさ

すがにそこばっか見たくなっちゃうから。

ちょっともったいなかったな…


彼女を待っているとさっきの男がやってきて


「わっこちゃんの事本気で大切にして下さいね?


 もし、遊びなら早めに別れてもらえませんか?」


と、挑戦的な目で挑んできた。


「本気になってるとこなんで、

 大切にするつもりだから。」


「ならいいんです。」


と言って消えて行った。


傍から見てれば付き合ってるように見える。


でも、彼女にとってはそういう対象に彼はない。

そんなところか。

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