赤い狼と黒い兎Ⅱ
オッサンに顔を背向けて、口の端を吊り上げて周りを見渡した。
『また1匹捕まえたぜ?』
《分かりました。今すぐ向かいます》
『ああ。頼む、わ……』
あたしはある一点をジッと見つめた。
そこによく見知った顔触れが、こちらに向かって歩いていて…。
「クロ?」
あたしの異変に気が付いたメンバーが、視線を辿る。
「あいつら…ッ」
「まだ切り上げるには早ぇよ?」
「クロ…どうする?」
金縛りにあったように、身動きが出来なかった。
…まさか、こんなに早く出くわすとはね…。